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日刊 温暖化新聞|エダヒロはこう考える

20100901

企業も“共創力”の時代へ

変わる競争優位の源泉

最近、温暖化や生物多様性をはじめとする環境問題や、貧困その他の社会問題を解決していくうえでも、そして企業の競争優位性の点からも、「共創力」ということをよく考えます。

企業の競争優位の源泉が変わってきていると思うのです。これまで企業の競争力を決めてきたものは、資金力、設備、技術力や人材力などでした。これらは一社の中で完結する、いわば“閉ざされた競争優位の源泉”です。

でもこれからは、組織内だけではなくて、他社や他業種、そして社会のさまざまな主体者とのやりとりにこそ、競争力の源泉が生まれてくる、と思うのです。

最初は「あの企業と提携する」、「あのNGOを支援する」など、一対一の関係でしょう。そして、さらに一対一ではなくて、さまざまなステークホルダーとのやりとりが大事になりつつあります。つまり、企業の競争優位の源泉は、資金力や技術力だけではなくて、「伝える力」、「つながる力」、「共創する力」に移行しつつあるのです。

社内だったら言葉を尽くさなくてお互いにわかり合えるかもしれません。でも、社外とやりとりしようと思ったら、「伝える力」が必要です。社内のように「みなで一緒にやること」が前提でではない場では、「どうやってつながっていくのか」「どうやって新しいものを一緒に生み出していくのか」が鍵となります。

日本の企業を見ていると、いくつかの企業はすでにこの「新しい競争力の源泉」に気づいて力を入れ始めています。上手に異業種とのコラボレーションを進め、セクターを超えた市民・NGOとのコラボレーションをよい形でデザイン・実行している企業もあります。

でも、ほとんどの企業は、まだ気がついていないのか、やり方がわからないのか、相変わらず、外につながっていない閉ざされた世界の競争優位だけに注力しているようです。

私はこのような共創型のパートナーシップをはぐくむ場をつくりたいと、さまざまな企業や団体とともに、自分の主宰する「日刊 温暖化新聞」のウェブでの情報発信の場を中心に、「学ぶ」「伝える」「変える」活動を進めています。

「ホンネで話ができる」、「他業種とのつながりができる」と好評の異業種勉強会をベースに、企業の取り組みを説明し、市民からフィードバックを聞くダイアログの場や、経産省や環境省、NGOとの情報意見交換会など、「どうやって社会との共創を進めていくか」を勉強・実践中です。

多様な人が集まってもそれだけでは「多様性」は生まれません。共創のためには多様性を活かすための「作法」や「プロセス」が必要なのです。それらをつくりつつ、試しつつ、実践を進めていきたいと思っています。

(「環境新聞 2010年9月1日付」より)

 
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